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ヒヴァから日帰りで行ける砂漠の古代城砦3選

最終更新日:2026/6/7

ヒヴァの近くに眠る、砂漠の古代遺跡群へ

みなさん、「ヒヴァ」という街を知っていますか?

ヒヴァは、ウズベキスタン西部のトルクメニスタン国境近くにある人口約5万人の小さな街。近隣の都市ウルゲンチから車で約30分の場所にあります。

城壁に囲まれた旧市街「イチャン・カラ」はユネスコ世界遺産に登録されており、中央アジアでも特に保存状態の良い古代都市のひとつとして知られています。

実際に中へ足を踏み入れると、モスクやキャラバンサライ、ミナレット、マドラサなどの歴史的建造物がぎっしりと並び、まるで数百年前の世界にタイムスリップしたような気分になります。

そんなヒヴァの近くには、実は砂漠の中に眠る古代遺跡群があるんです。

それが、アムダリヤ川下流域に栄えた「ホラズム文明」の遺跡群。

今回はアヤズ・カラ、トプラク・カラ、キジル・カラの3カ所を巡ってきました。

ヒヴァの賑わいとはまったく異なる、砂漠に広がるもうひとつのウズベキスタンの歴史を紹介します。

ホラズムの城砦群って何?

ヒヴァ周辺からアラル海南岸にかけての地域は、「ホラズム(Khorezm)」と呼ばれるオアシス地帯です。

この地域はアムダリヤ川が運んできた土砂によって形成された広大なデルタ地帯で、古くから灌漑農業が発達していました。そのため、紀元前7世紀ごろにはすでに都市文明が栄えていたとされています。

さらにホラズムは、東西を結ぶシルクロードの要衝でもありました。

アケメネス朝ペルシア、アレクサンドロス大王、独立王国時代、クシャーナ朝など、さまざまな勢力がこの地を支配し、そのたびに砂漠の周縁部には巨大な城砦が築かれていきました。

またホラズムは、ゾロアスター教の発祥地候補のひとつとも言われています。

単なる軍事施設ではなく、信仰や文化の中心地としても機能していた――そう考えると、よりロマンを感じませんか?

アクセスと基本情報

ホラズムの城砦群へは公共交通機関で行くのがかなり難しく、ヒヴァからタクシーをチャーターするのが現実的です。

今回はガイド付きで100ドル。3人で行ったので1人あたりの負担はそこまで大きくありませんでした。

ガイドなしなら60ドル前後でも交渉できそうです。

  • 所要時間:約6時間
  • 日帰り可能
  • 各遺跡の入場料は約20,000スム
  • 夏場は大量の水が必須。途中お店に寄ってもらうのもアリ

アヤズ・カラ —— この日のメインイベント

三つの遺跡の中で最も見応えがあるのがアヤズ・カラです。

アヤズ・カラは3つの遺構から構成されており、クシャーナ朝全盛期の紀元2世紀ごろに築かれたと考えられています。

  • アヤズ・カラ1:丘の頂上にある最大規模の城砦
  • アヤズ・カラ2:火の神殿跡が見つかっている
  • アヤズ・カラ3:後方防衛施設

登るのは結構しんどい

頂上の城砦へ行くには急な丘を登る必要があります。

足元の砂は崩れやすく、夏は日差しも強烈。見た目以上に体力を使います。
ちなみにラクダを使って登ることもできます(一人10ドル程度)

しかし頂上に到着すると、360度に広がる砂漠の景色が待っています。

高さ10メートル近い城壁も残っており、2000年前の防衛拠点だったことを実感できます。

隣にはユルトキャンプもあり、砂漠で宿泊することもできます。

雄大な砂漠を眺めながらブランコに乗る体験もなかなか贅沢でした。

トプラク・カラ —— 元王都

トプラク・カラは1〜5世紀にかけて使われた城塞都市で、3世紀ごろにはホラズム王国の首都として機能していました。

発掘調査では宮殿、武器庫、火の神殿などが発見されており、かつての繁栄ぶりを物語っています。

そんな王都も今では鳥たちの住処。

「兵どもが夢の跡」という言葉がぴったりの場所でした。

キジル・カラ —— 赤い小さな要塞

キジルはテュルク語で「赤」という意味。

紀元1世紀ごろに建てられたとされ、現在見られる外壁の一部は近年修復されたものです。

内部はがらんとした空間になっており、正確な用途はまだ分かっていません。

軍事施設だったとも、ゾロアスター教の神殿だったとも言われています。

地元では「地下に黄金が眠っている」「トプラク・カラまで地下道でつながっている」などの伝説も残っています。

ヒヴァ観光のオプションとしてかなりおすすめ

ヒヴァといえばイチャン・カラが有名ですが、個人的にはこのホラズムの城砦群もかなりおすすめです。

イチャン・カラが「完成された歴史都市」だとすれば、こちらは「発見する遺跡」。

お土産屋もほとんどなく、観光客も少ない。風の音だけが聞こえるような場所です。

しかも、これらの城砦はヒヴァのイスラム文化より1000年以上古い時代の遺跡。

アヤズ・カラの城壁の上から砂漠を見渡していると、
「2000年前も同じ景色だったのかな」
と考えてしまいました。

ヒヴァを訪れる予定がある方は、ぜひアヤズ・カラ、トプラク・カラ、キジル・カラにも足を延ばしてみてください。

世界遺産の街を歩いたあとに、砂漠の古代城砦を巡る。そんな少し贅沢な歴史旅を楽しめるのも、ウズベキスタンならではだと思います。